
FX取引で好成績を残そうと思えば、トレンドを上手く味方につけることがとても重要です。トレンドは大きな利益をもたらす可能性を与えてくれる一方、トレンドが発生しているからといって闇雲にエントリーしても梯子を外されてしまうことがあります。
トレンド相場を攻略するためには、一時的にトレンドと反対方向に動いたポイントを狙うことが非常に大切です。これらのポイントは、上昇トレンドでは押し目、下落トレンドでは戻り目と言われ、多くのトレーダーが狙うポイントとして知られています。
押し目や戻り目を捉えるために役立つのが、今回紹介するフィボナッチ・リトレースメントです。
フィボナッチ・リトレースメントとは?
フィボナッチ・リトレースメントとは、フィボナッチ数列に基づいてチャート上の重要ラインを導出するテクニカル分析のことです。
各重要ラインは、上昇トレンドにおいては押し目の目安に、下落トレンドにおいては戻り目の目安となります。
フィボナッチ・リトレースメントの考え方
フィボナッチ・リトレースメントがなぜ効果を発揮するのでしょうか。これは、ある相場のトレンドで一定の調整(下落トレンドの場合は反発、上昇トレンドの場合は反落)が入った後、再びトレンド方向に動き出すという経験則に基づきます。
どんなに強いトレンドでも、一直線にトレンド方向に進むことはありません。トレンドが進行すると利益を確定するトレーダーが出てくるため、必ず一時的な調整が入ることがほとんどです。
また、一時的な調整を狙って新規でエントリーするトレーダーもいれば、大きな調整となるでしょう。
しかし、調整がひと段落すると、再度トレンド方向にエントリーするトレーダーが出てきます。また、トレンドに乗るのに出遅れたトレーダーも新規で参入してきます。
フィボナッチ・リトレースメントで分かることは、調整から再度トレンドが発生するポイントはどこかということです。
フィボナッチ・リトレースメントを表示させてみよう
そもそもフィボナッチ・リトレースメントとは、どのような意味を持つのでしょうか。フィボナッチとは「フィボナッチ数列」、リトレースメントとは「戻り」を意味します。
フィボナッチ数列とは、0,1,1,2,3,5,8,13,21,34,55・・・というように、隣り合う数字を足し合わせた数が次に来るものですが、この数字の間に現れる比率のことをフィボナッチ比率と呼びます。
フィボナッチ・リトレースメントを表示させると、フィボナッチ比率がチャート上に描かれます。
あるトレンドの安値を始点とし、高値を終点として定義すると、終点から始点に向けて、0%、23.6%、38.2%、50%、61.8%、100%というラインが順番に表示されていることが分かります。
これらのうち、経験則から38.2%と61.8%のラインは特に押し目や戻り目として機能しやすいとされています。
フィボナッチ・リトレースメントの引き方
ここからは実際にフィボナッチ・リトレースメントの引き方を考えていきます。いくつかポイントがあるので、これらを押さえておけばフィボナッチ・リトレースメントを効果的に使うことができるでしょう。
目立つトレンドに引く
フィボナッチ・リトレースメントを引くとき目安にするのは、チャート上で目立つトレンドです。これは目立つトレンドであればあるほど、フィボナッチ・リトレースメントによって大勢のトレーダーが意識するポイントを把握できるからです。
もし、目立たないトレンドを目安にフィボナッチ・リトレースメントを表示させても、誰も意識しないため、重要ラインが機能する可能性は極めて低いでしょう。
「目立つトレンド」ということに明確な基準はありませんが、50度以上の角度で持続するトレンドが良いでしょう。
引き方の手順
1 トレンドの発生を確認
上昇トレンド⇒高値更新&安値切上げ
下降トレンド⇒安値更新&高値切下げ
2 安値と高値をラインで結ぶ
トレンドの始点と終点をラインで結びます。
上昇トレンド⇒安値が始点、高値が終点
下降トレンド⇒高値が始点、安値が終点
3 フィボナッチラインを確認
上昇トレンドの場合、高値が0%となり、23.6%、38.2%、50%、61.8%、安値が100%の順番にラインが表示されます。
下降トレンドの場合、安値が0%となり、23.6%、38.2%、50%、61.8%、高値が100%の順番にラインが表示されます。
フィボナッチ・リトレースメントを使ったトレード
ここからはフィボナッチ・リトレースメントを実際のトレードでどのように活かすのか考えていきましょう。
トレンドの押し目や戻り目を狙う
フィボナッチ・リトレースメントの使用方法として、最もスタンダートなのが、押し目や戻り目を捉えてエントリーを行うというものです。
上昇トレンドでは、61.8%をはじめとした各ラインが押し目の目安となります。一方、下降トレンドでは、各ラインが戻り目の目安となります。
チャートでは、上昇トレンドを目安にフィボナッチ・リトレースメントを表示させました。61.8%まで値を戻した後、一気に上昇に転じています。
61.8%で反発したことを確認できたら、エントリーを行います。
押し目や戻り目をとらえる場合、各ラインでのプライスアクションをよく観察することがとても大切です。ヒゲを付けて反発する値動きが見られれば、押し目や戻り目となり、再度トレンド方向に動き出す可能性が高まります。
トレンド転換を狙ったトレード例
フィボナッチ・リトレースメントが押し目や戻り目として機能しない場合、トレンド転換のサインとなります。
フィボナッチ・リトレースメントで特に意識されるラインは61.8%です。ローソク足が38.2%、50%と突破していき、最後の砦でもある61.8%を突破すれば、いよいよトレンド転換の可能性が高まります。
チャートでは上昇トレンドを目安に、始点と終点を結び、フィボナッチ・リトレースメントを表示させています。
チャートで流れを確認すると、一旦は押し目を形成して再上昇するかに見えましたが、すぐに下落が再スタートしています。
下落が加速し、61.8%も割ってくると、再上昇する可能性は低く、さらに下落することが予想されます。61.8%で反発が見られなければショートでエントリーしましょう。
水平線を使って精度を上げる方法
フィボナッチ・リトレースメントに限ったことではありませんが、FXトレードでは、エントリーの根拠が複数あった方が良い成績を残すことができます。
フィボナッチ・リトレースメントを表示させたとき、反発ラインをより正確に求めたいという場合は重要ラインに水平線を引くことをおすすめします。
水平線を引く場所は以下の通りです。
・キリの良い価格
・チャートの最高値や最安値
・何度も反発しているポイント
これらの価格帯は多くのトレーダーが意識するポイントであるため、押し目や戻り目として機能しやすくなります。これらのポイントと、フィボナッチのラインが重なるポイントでは、非常に大きなエントリーのチャンスとなります。
チャートで確認してみましょう。
ユーロドル日足、緑色ライン・・・水平線
黄色ライン・・・フィボナッチ・リトレースメント
まずは水平線を引いてみます。チャートは日足ですが、週足も見てラインを引くと、重要ポイントが分かりやすくなるので、おすすめです。
次に上昇トレンドの始点と終点を結んで、フィボナッチ・リトレースメントの各ラインを表示させます。
すると、水平線とフィボナッチの38.2%ラインが近くに位置していることが分かります。完全に一致はしませんが、おおよそこの辺で反発するだろうという大きな根拠となります。
実際にチャートでは水平線と38.2%付近で反発しており、ここが買いのエントリーポイントとなります。
その後、押しが浅かったこともあり、再び水平線と38.2%付近まで下落していますが、この価格帯が強力なサポートとなって、上昇トレンドに突入しています。
一気呵成のトレードに使ってみよう
フィボナッチ・リトレースメントは、上昇トレンドの押し目や下降トレンドの戻り目について、ピンポイントで把握するのに役立ちます。
もしゲムフォレックスの口座開設ボーナスや入金ボーナスなどを利用すれば、リスクを0にして、なおかつハイレバレッジトレードで大きなリターンを狙うことができます。
エントリーをピンポイントに絞って正確なトレードを行いたい方はフィボナッチ・リトレースメントの使用をお勧めします。